みなさん、こんにちは。たむらです。
先日、AIにこんな愚痴をこぼしました。「会社にMicrosoft 365やら社内SNSやらが導入されて、たしかに便利になった。でも通知は鳴りっぱなしだし、なんだか自分の一日がDXに管理されているみたいだ」と。
すると返ってきたのが、「デジタルデトックスを試してみては?」という提案でした。ご丁寧に5つの習慣まで挙げてくれます。通知を切る、画面から離れる休憩を取る、紙とペンを使う、寝る前のスマホをやめる、小さく始める——なるほど、どれも聞いたことのある王道です。
ただ、こういう「一般論として正しい話」は、実際にやってみないと自分に効くかどうかわかりません。というわけで、AIに勧められた5つを、素直に全部やってみました。効いたもの、効かなかったもの、そもそも自分の働き方には合わなかったもの。正直に報告します。
1.「画面から離れる休憩」——これは、どうにもならなかった
最初の提案は、日中に10〜15分の「画面から離れる休憩」を意識的に挟むこと。脳をデジタルな刺激から切り離してリセットしよう、という理屈です。
理屈はわかります。わかるのですが、私の勤務時間は7時間30分。そのうち7時間はPCの画面と向き合っています。業務そのものが画面の中にあるので、「画面から離れる時間を作る」というのは、言い換えれば「仕事をしない時間を作る」に近い。数分のトイレ休憩やコーヒーを淹れる合間はありますが、それを「習慣」と呼べるほど意識的に確保するのは、正直かなり難しい。
これはデジタルデトックスの限界というより、そもそもデスクワークという仕事の構造の問題です。効かなかったというより、私の働き方では実行そのものが難しかった。最初の一つ目から、王道が自分には当てはまらないという現実にぶつかりました。
2.「通知をオフにする」——これは、はっきり効いた
次は通知をオフにすること。これは効きました。今回いちばんの収穫かもしれません。
私の職場では、Teams、elganaという社内SNS、そしてメール。この三方向から、日中ずっと受信通知が飛んできます。一つひとつは些細でも、「ピコン」と鳴るたびに視線と意識がそちらへ持っていかれ、気づけば目の前の作業から離れている。集中が細切れになっていく感覚が、ずっとありました。
そこで、作業に集中したい時間帯だけ、これらの通知を思い切って切ってみたんです。すると、あの「何か来ているかもしれない」という落ち着かなさが、すっと消えました。気が楽になった、という表現がいちばん近い。通知は自分から見に行けばいいのであって、向こうから追いかけてこなくていい。当たり前のことなのですが、切ってみて初めて、いかに自分がその音に振り回されていたかがわかりました。
3.「紙とペンを使う」——これは、私には合わなかった
三つ目は、思考の整理に紙とペンを使うこと。手書きは脳を深く働かせる、とよく言われますし、AIもそれを勧めてきました。
そこで実際に、PCへの打ち込みをやめて、メモを手書きに戻してみました。……結論から言うと、私には合いませんでした。単純に、手書きよりキーボードのほうが断然速いんです。
これには私の働く環境も関係しています。今使っている業務端末は持ち運びのできるB5サイズのノート型で、会議のたびに自席から会議室へ持っていくのが当たり前になっています。つまりメモを取る場面には、たいてい目の前にキーボードがある。そこであえて紙に手書きすると、書くのが追いつかず、かえって思考が止まる。「アナログに戻ると心が静まる」という話は素敵ですが、少なくとも今の私の働き方には噛み合いませんでした。
王道の習慣が、必ずしも全員に効くわけではない。これはその一例だと思います。
4.「寝る前のスマホをやめる」——これは、思わぬ効果があった
四つ目は、寝る前のスマホをやめること。これも効きました。しかも予想していなかった形で。
白状すると、私は寝る前にタブレットで漫画や小説を読んだり、SNSを眺めたりするのが習慣になっていました。それを、漫画や小説は「本物の紙の本」に置き換えてみたんです。SNSのほうは、正直これがいちばん手強かったのですが、頑張ってやめました。
効果は、睡眠の質うんぬんの前に、まず目に来ました。紙の本で読むようになってから、タブレットで読んでいた頃と比べて、目の疲れが全然違う。これは自分でも意外な発見でした。デジタルデトックスというと、つい集中力や睡眠のような話に目が行きますが、いちばん身近な「目」がこんなに楽になるとは思っていませんでした。ちなみに、ここで紙の本に戻れたのは、習慣3で手書きに挫折したのとは対照的です。同じ「アナログ回帰」でも、合う場面と合わない場面がある、ということなのだと思います。
5.「小さく始める」——これは習慣というより、全部をやってみてわかったこと
最後の提案は、「小さく始める」こと。いきなり全部を断つのではなく、できる範囲から少しずつ、というものです。
ただ、これは1〜4のような具体的な「やってみた習慣」とは少し毛色が違います。むしろ、4つを実際に試してみたあとで、いちばん腑に落ちた考え方でした。
やってみてわかったのは、王道とされる5つですら、自分には効くものと効かないものがはっきり分かれるということ。画面から離れる休憩は働き方の都合で難しく、手書きも合わなかった。一方で、通知オフと寝る前の紙の本は確かに効いた。だとすれば、最初から全部を完璧にやろうとするより、効いたものだけ残して、合わなかったものは潔く手放す。それでいいんじゃないか、と。「小さく始める」というより、「小さく試して、選り分ける」。私にとってのデジタルデトックスは、そういうものでした。
こうして振り返ってみると、王道とされる5つは、3つが効いて、1つは働き方の都合で難しく、1つは私には合いませんでした。全部が正解でもなければ、全部が的外れでもない。やってみて初めて、自分にとっての「効くもの」がわかった、という感じです。
大事なのは、王道をそのまま鵜呑みにすることではなく、自分の生活と働き方に照らして「効くものだけを選ぶ」こと。もし同じように通知に追いかけられている方がいたら、まずは一つ、通知を切ってみるところから試してみてください。合わなかったら、やめればいい。それくらいの気軽さで、ちょうどいいのだと思います。

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